生き方・考え方

言葉の使い方、言い換え方

2025年12月24日
「正しさ」「優位性」「特別感」を守るための言葉は、思っている以上に多い。 そしてそれらは、間違えない自分で居続けようとするときに、無意識に口から出やすい。 考え方が偏っていた私たちは、勝ち負けや正解・不正解の世界に長くいた分、この“正しさを守る言葉”を、知らず知らずのうちに使いがちだ。 たとえば、こんな言葉。 「でも」「いや、違う」  → まず否定から入る 「それくらい分かってる」  → 教えられる立場を拒否する 「だから言ったじゃん」  → 共感より、先見性アピールを優先する 「普通は」「常識的に考えて」  → 自分の価値観=正解にする 「俺(私)の場合は違う」  → 特別枠に入ろうとする 「別に気にしてないけど」  → 気にしている証拠 「それって意味ある?」  → 相手の案を下げる 「周りが分かってないだけ」  → 問題を外に出す 「俺はそういうレベルじゃない」  → 線引き・序列化 「昔はもっとできてた」  → 今の不安を隠す これらの言葉が、すべて悪いわけではない。 問題になるのは、その言葉の「あと」だ。 正しさを主張したあとに、 相手の気持ちに戻れているか。 そこにフォローがあるかどうかで、印象は驚くほど変わる。 たとえば、こんな言い換え。 正しさを伝えたいとき  →「このパターン、多いよね」 予測が当たったとき  →「やっぱ難しかったか」 次につなげたいとき  →「次はこうしてみる?」 共感したいとき  →「しんどかったね」 ほんの少し言葉を置き換えるだけで、 会話は“勝ち負け”から“共有”に変わる。 依存をやめていく過程は、正しさを競うことでも、自分を守り続けることでもない。 人とつながり直していく練習でもある。 だから今日も、 ひとつだけでいい。 言葉を、やさしいほうに選んでみよう。